9月1日が防災の日として定められています。
今回は防災の日が定められた背景についてまとめてみました。
防災の日が定められた背景
1960年(昭和35年)に、内閣の閣議により制定されました。
9月1日に定められた理由は1923年(大正12年)9月1日に発生した
関東大震災にちなんで定められたとされています。
加えて、9月は暦の上では二百十日に当たり台風が非常に多くなる時期でもあります。
実際に1959年(昭和34)年9月26日に発生した伊勢湾台風により
全半壊・流失家屋15万3,893戸、浸水家屋36万3,611戸、死者4,700人、行方不明401人、傷者3万8,917人
と戦後最大となる甚大な被害がもたらされました。
この様に津波や地震に対する備えを行う理解を深めるために防災の日は定められており、
また9月1日を含む1週間を『防災週間』として
全国各地で防災の日にはイベントや行事を行われています。
津波防災の火とは?
防災の日と似た日に11月5日『津波防災の日』があります。
津波防災の日は2011年(平成23年)3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震により
日本を大きな被害と悲しみが襲いました。
同年6月に制定された「津波対策の推進に関する法律」が施行され、
津波対策についての理解と関心を深めることを目的として
11月5日を「津波防災の日」と定められました。
11月5日に定められた背景には『稲むらの火』として有名な逸話のもととなった
1854年の安政南海地震の発生にゆかりがあります。
当地震は中部地方から九州地方の太平洋沿岸に大きな津波被害をもたらしました。
稲むらの火とは?
安政南海地震の際に和歌山県広村(現・和歌山県広川町)を大津波が襲った際に
1人の老人(庄屋・浜口梧陵)が収穫した大切な稲むらに火を放ち
暗闇の中 で逃げ遅れていた人たちを高台に避難させ命を救った逸話です。
今までに感じた事のないゆっくりとした地震を不気味に感じて
海を見ると風とは反対に沖に波が引いていくのを目にして
津波が来ると確信して村人を避難させるために私財に火を放ち
人々を救ったこの逸話は教科書に採用され広く防災教材として
高く評価されています。
まとめ
防災の日や津波防災の日と防災に関する日はまだまだたくさんあります。
これらの日が定められたのにはしっかりとした歴史と理由があります。
その背景に共通する部分としては
”先人達が経験した被害を子や孫などの後人に伝えて同じ被害には遭わないでほしい”
という想いが詰まっています。
これらの定められた日をきっかけとして
平和な日々が続くと普段の生活の中で次第に薄れがちになってしまう
防災に対しての意識を保っていきましょう!
それによって災害時の被害を最小のものとして
笑顔が絶えない日本そして世界が続いていきますように!
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