よく下痢をするとお悩みではありませんか?
下痢をよくする人はいろいろな場面で制限が加わりますし、「トイレに行きたくなったらどうしよ!」という不安から勉強や仕事、そして遊びやデートにも集中できないなんてこともあります。
過敏性腸症候群(IBS)とは
代表的な機能性腸疾患であり、腹痛あるいは腹部不快感とそれに関連する便通以上が慢性もしくは再発性に持続する状態と定義される。
過敏性腸症候群の人は多いの?
過敏性腸症候群は男性に比較して女性に多い(1.7倍)との報告があります。
30未満で11%、40代では9.6%,50代以降では7%代と年齢が上がるにつれて低下する傾向があります。
世界的に見てみると東アジアでは7%と少し少ない傾向があります。
南米では21%、米国では10%と日本より少ないと報告されています。
一歩でフランスでは2%と低く職業による違いも指摘されています。
米国では軍隊経験女性ではIBSの人が多いとの報告からもストレスのかかる職業に就いている人は過敏性腸症候群にかかりやすい可能性が指摘されています。
また、同一地域でも都市部の方が郊外に比べて有病率が高いことが報告されています。
過敏性腸症候群の原因は?
いろいろなことが指摘をされていますが、決定的なものははっきりとしません。
ストレス
過敏性腸症候群の人はそうでない人よりもストレス負荷による大腸運動や大腸の筋肉の動きが活発になることが報告されています。
腸内細菌・粘膜炎症
過敏性腸症候群の人は腸内の炎症細胞の数が増加しています。
神経伝達物質
過敏性腸症候群に関係する神経伝達物質はセロトニンです。
セロトニンの前段階の物質であるトリプトファンが少なくなると内臓の知覚過敏が引き起こされます。
そのため下痢型の過敏性腸症候群の人はセロトニンを抑える薬を飲むことで症状の改善が期待されます。
過敏性腸症候群かどうやって調べるの?
過敏性腸症候群は確定させる検査がありません。
腹痛あるいは腹部不快感が
最近3ヶ月のなかの1ヶ月につき少なくとも3日以上占め
下記の2項目以上の特徴を示す
- 排便によって改善する
- 排便頻度の変化ではじまる
- 便形状(外観)の変化で始まる
出典:機能性消化管疾患診療ガイドライン2014過敏性腸症候群(IBS)
そのためまずは病院に行って症状を相談しましょう!
どんな病院、診療科に行けばいいかと迷うかもしれません。
受診する診療科は『消化器内科』です。
過敏性腸症候群の種類は?
過敏性腸症候群は4つに分類することができる。
- 便秘型
- 下痢型
- 混合型
- 分類不能型
過敏性腸症候群の治療は?
食事の改善
食事の見直しが過敏性腸症候群で有効です。
約60%の人が食事によって腹痛やガス症状が悪化します。
過敏性腸症候群の症状を悪化させる食べ物
コーヒー、アルコール、香辛料、脂質が多いもの
意外かもしれませんが炭水化物も症状を悪化させる原因の食物です。
生活習慣の改善
アルコールは前述の通り過敏性腸小国軍の増悪因子であるが、喫煙は直接の関係が認められていません。しかしながら、腸の感染後の喫煙は過敏性腸症候群の危険因子であることが報告されています。
喫煙は過敏性腸症候群以外の病気にも関わるものですので、やはり見直しが必要な習慣です。
また睡眠時間が短いとストレスの増加にもつながりますので、規則正しい生活習慣にすることは過敏性腸症候群に対しては必須と言えるでしょう。
過敏性腸症候群の薬物治療
当然ですがどのタイプの過敏性腸症候群であるかで使用する薬剤も変化します。
便秘型の場合は消化管の運動を活発にする薬剤が使用されます。
下痢型の場合は下痢止めやセロトニンを抑える薬剤が使用されます。
またストレスが原因になることも多いので抗うつ薬が使用されることもあります。
これらに加えてビオフェルミンなどの腸の働きを整える薬剤や漢方などの使用されます。
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